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もう1つの憧れ。
それは『素敵な恋愛』をすること。
自分でも素敵な恋愛がどんな恋愛なのかはわからないのだが…。
その一部に、三門先輩と付き合うのが私の最後の目標。
まぁ、夢のまた夢だけど。
だって三門先輩は憧れの人だから。
「きりつ、れーいっ、さよーなら」
「柏原、行こう」
「……」
シカトはもう慣れた。
と思ったんだけどなぁ。
やっぱり悲しい。
でもこんなヤツにシカトされたってなんの痛みもないっつーの。
学校を出ても、終始無言の2人。
だけどわたし、いま俳優と帰ってるんだ。
そう思うと一気に照れるけど。
相手が柏原だからな…。
本当、わたしの苦手なタイプだし。
「柏原」
「なに」
「柏原は、芸能人なの?」
「だったらなに」
「それは…。
どうして柏原はそんなに冷たいの?」
「おまえに関係なくね」
「もういいっ!
時間が経ったら、たくさん聞くから!」
「……」
「早く行くよ!」
芸能人と恋愛なんて、全っ然!素敵じゃない。
しかも柏原は三門先輩の爽やかさとはかけ離れすぎて、話にもならない。
だからわたしは柏原の美形になんか
騙されないわけだ。
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