わたしの憧れは、

3/4
前へ
/99ページ
次へ
もう1つの憧れ。 それは『素敵な恋愛』をすること。 自分でも素敵な恋愛がどんな恋愛なのかはわからないのだが…。 その一部に、三門先輩と付き合うのが私の最後の目標。 まぁ、夢のまた夢だけど。 だって三門先輩は憧れの人だから。 「きりつ、れーいっ、さよーなら」 「柏原、行こう」 「……」 シカトはもう慣れた。 と思ったんだけどなぁ。 やっぱり悲しい。 でもこんなヤツにシカトされたってなんの痛みもないっつーの。 学校を出ても、終始無言の2人。 だけどわたし、いま俳優と帰ってるんだ。 そう思うと一気に照れるけど。 相手が柏原だからな…。 本当、わたしの苦手なタイプだし。 「柏原」 「なに」 「柏原は、芸能人なの?」 「だったらなに」 「それは…。 どうして柏原はそんなに冷たいの?」 「おまえに関係なくね」 「もういいっ! 時間が経ったら、たくさん聞くから!」 「……」 「早く行くよ!」 芸能人と恋愛なんて、全っ然!素敵じゃない。 しかも柏原は三門先輩の爽やかさとはかけ離れすぎて、話にもならない。 だからわたしは柏原の美形になんか 騙されないわけだ。 .
/99ページ

最初のコメントを投稿しよう!

71人が本棚に入れています
本棚に追加