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「……私はね。神様なんて居ないと思ってたの。
だってそうでしょ? 神様が居たら、あんなに優しいお姉ちゃんが……なんにも悪いことしてないお姉ちゃんが、あんな酷い目にあうわけ無いもん……
ふふふっ。でもね、私、気付いたの。神様は居るんだって。
ここには、神様が居たんだ、って」
「な、なに、を……」
男は、真っ青な顔をして震えている。
「分からない? ここには神様が居るのよ。死神が。だから、ここでは、“誰が”“誰を”“どんな風に”殺しても、赦されるのっ。
ほんとだよ? だって、色々試してみたんだもの……
どんなことをしても平気だったんだよ? ■■■■しても、生きたまま■■しても捕まらないし、天罰も起きなかったの……」
「ヒィッ!!」
私の笑顔を見て、男が悲鳴をあげた。
ムカつく。ウジ虫の癖に、私の顔をバカにする気ね……まぁ良いわ……
私は立ち上がり、分岐器へ向かって歩き出した。
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