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「あっ!何よそれっ!それじゃあ私達が馬鹿な事をしてたみたいじゃないっ」
「実際してたじゃないか」
「っっっ!」
頬を膨らませて拗ねても俺には通じませんことよ。
今のやり取りを見ていた麻那はまたくすり笑った。
「みーちゃん変な顔~」
「も~!麻那までぇ~!」
「ふふっ、ごめんごめんっ」
その後もう暫し未來と悠弄りを、始業のベル音が鳴り、同時に古典の岩崎教諭が入ってきた。
各々がそそくさと席に戻り、
「きりーつ!」
高梨さんのよく通る号令が教室内に響き渡った。
四時限目の数Ⅰまでつつがなく終了して昼休み。
俺は授業が終わると同時に悠に一言かけてから教室を出て職員室に来ていた。
本来なら空腹を満たす為に、未來お手製の弁当を悠とつついている筈なんだが、そうは問屋が卸さないらしい。
「失礼しま~す」
職員室の扉を開ける。
そういやどうして職員室に来ているのかと説明するのを忘れていたな。
それはある課題の提出をしないといけないからだ。
2日前に出された、【天成学園でやりたいこと】をテーマにした作文。
そいつを昨日持って来るのを忘れてしまったから今日の昼休みに持って来いと言われた為だ。
やれやれ面倒な。
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