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荒れた教室、壊れた机や椅子。
吹っ飛んで階下へ落ちた扉。
あの後、意識が無くなったからどうなったのかは分からないけど…
確かに折れていた腹部の骨も元通りに治っていたんだ。
だったら。その事じゃない事を祈っ――――
「何か西棟の第2特別教室が滅茶苦茶に荒らされてたらしいよ。
先生も詳しくは知らないんだけど、二時限目位に事務員の古谷さんが発見したみたい」
他人事のように淡々と語りながらコーヒーを啜る氷河先生。
まぁ、確かに他人事なんだけど…
流石にやった本人が目の前にいるとは想像し難いだろう。
俺はあくまで自然に、そうなんですかぁと続けた。
顔、引きつって無いよな?
「ま、それはいいとして。作文の方は良いから帰っていいよ」
氷河先生は空になったコーヒーカップをデスクの隅にコトンと音を立てて置いた。
「あ~、心臓に悪かった~」
職員室を後にした俺は、教室に戻る前にジュースでも買おうかと購買部の横の自販機コーナーに来ていた。
いつもは混んでいる自販機コーナーも5月も末に入って、購買部で紙パックジュースが解禁された為。
生徒の大方は購買部に流れている。
そんなわけで閑静な自販機コーナー。
「……どれにするかな」
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