第3話:対霊魔部

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ええと……第2相談室は…と。 東棟に入り、各教室のルームプレートを見上げながら歩いていると、第2相談室はすぐにそれと知れた。 ここか………。 ルームプレートを改めて確認して、こんこんとノックした。 ……………返答は無い。 「おかしいなぁ、間違えたか?」 その可能性もあるため今一度メモに目を通してみるが場所はここで間違いはない。 俺は再びノックした。そして今度はためらいなく横開きのドアに手をかける。 堅い手応えが返ると思いきや、ドアはすーっと開いた。 鍵……開いてるじゃんか。 「失礼しま~す」 そのままドアをスライドさせて中へ入る。 ここが第2相談室。 部屋の広さは12畳くらい、部屋の中央には木製の黒いテーブルがあり。 それを窓側と入り口側から挟むように白い二人掛けソファーが置かれている 窓側の隅には20型ほどの液晶テレビがあり、その反対側の壁ぎわには本棚がある。 こうして室内を見渡してはみたが、誰もいない。 ………う~ん。まだ来てないのか? 時刻は16時10分、確かに何時にとは書いてないけどよ。 入り口に突っ立っているのもなんだしなぁ。 取り敢えずドアを後ろ手で閉めて、部屋の奥へと進んだ。 そこで初めて室内に誰かが居ることに気付いた。 「すぅー……すぅー…」 淑やかな寝息。 それがソファーからしていた。
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