【Ⅰ】

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休み時間になり、早速翔は行動を起こした。 歩音の教室に堂々と入り、歩音の前までくると名前を呼んだ。 『姫宮さん。』 すると、教室が一気にざわついた。 そうなるのもムリはない、周りから"キャーキャー"言われている翔が全く正反対の歩音に声をかけたのだから。 "えっ!?"、"何で!?"、"どう言う事!?"、"意味わかんない"などと言う言葉があちらこちらで飛び交っていた。 そんな事は気にせず、翔が歩音に堂々と話かけた。 『俺、本気だから。………って言ってもすぐには信じて貰えないと思うから、……3ヶ月………いや、1ヶ月でいい、俺の事見てて欲しい。そして1ヶ月後、またするから、返事を聞かせて欲しい。それでもし、ダメだったら俺は姫宮さんの事、諦める。』 『………』 歩音は何も言えなかった。 翔の目は物凄く真剣で歩音の目を見て言ってきたからだった。 翔は歩音にそう言うと、周りを見渡し、 『みんなに言っとく!!姫宮さんに手~出したら俺はぜってぇ~、許さねぇ~から!!』 そう言ってみんなを怖い程の目で睨みつけ、怒鳴ると一瞬にして教室が静まり返った。 そして翔は出て行くと、また徐々(じょじょ)にざわつき出したのだった。 “よし!!これからだな!!” “どうなっちゃうの?私。” これから1ヶ月、2人はどうなって行くのだろうか。 .
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