【Ⅰ】

24/71
前へ
/122ページ
次へ
『翔~。』 『…おっ、拓兎。はよ。』 拓兎が見る、翔の顔はいつにも増して楽しそうだった。 『楽しそうだな?』 『当たり前だろ~。』 翔は今日から歩音に関わる事が出来る、話す事が出来ると思っただけで浮かれていた。 歩音の身に大変な事が起こっているとも知らずに………。 学園に着いた2人は拓兎は教室へ翔は歩音の教室に向かった。 “ん~~。………あれ?まだ来てねぇ~のか?” 翔は教室の中を見渡したが歩音の姿はなかった。 “待ってみるか。” 翔はそう思うと歩音の席に行き、座った。 そんな翔の行動を見て教室にいた人達はざわつき出した。 しばらくすると翔は歩音が教室に入って来たのを見つけた。 『姫宮さん!!』 翔は歩音を見て驚き、名前を呼び歩音の元に向かった。 『……ちょっと。』 翔は周りを見て視線が自分達に集中している事に気付き、そう言うと歩音の腕を掴み、教室を出ようとした。 “イタッ” 歩音は痛みを堪え、翔の手を振り払った。 .
/122ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加