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ダークは村長のところから帰る途中で、加工屋に立ち寄った。
「悪い、装備を預かってくれていると聞いたが…」
「おう、ハンターの兄ちゃん!
あんたのは特別大事にしてるぜ」
「そうか…少し見せてくれないか?」
そう頼むと、加工屋は奥から武具を取り出した。
見慣れた青い防具に、金と銀に光る双剣。
ダークは傷の具合を確かめた。
「なるほど…これ、素材さえあれば直せそうか?」
「多分出来ると思うぜ」
「なら、今度取ってこよう。
何が必要だ?」
「ふむ…これなら、轟竜の素材かな」
「轟竜…?」
新種か? と首を傾げる。
その様子に、加工屋は文化の違いを改めて認識した。
「そっちじゃ珍しいか?
轟竜は、あんたが呼ばれた元凶だよ」
「そうか…」
加工屋は、その様子を見てふと良いことを思いついたと顔を光らせた。
「あと、雪山草がいるな!」
「草?何故…」
ダークの武具は、生産で草を使用したこともなければ、そういった装飾の類もない。
すると、加工屋は満面の笑みをダークに向けた。
「蓄えを切らしてな。取ってきてくれたら、大事なクライアントとして迎えよう」
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