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攻撃を躱して反撃をお互いに繰り返す戦闘が続いた。
ドスギアノスの血で辺りの雪は赤く染まっているが、それでも尚ドスギアノスは立ち向かってくる。
ダークの方は、肩で息をし、剣を握る力も弱まっていた。
ぼろぼろな防具でもまだ立ち続ける。
「いい加減、倒れやがれ!」
疲弊の中、苛立ちを乗せた抜刀斬りはドスギアノスの首を直撃し、その身体を吹き飛ばした。
よろよろと立ち上がり、ドスギアノスはダークの横を走り去る。
「逃げたか…」
ダークはニヤリと笑った。
その背を追いながらも、何処か気の抜いた動きで走る。
ドスギアノスは、細い道を通り抜けて隣のエリアを目指した。
その瞬間、ドスギアノスの身体に黄色い電気が走る。
グギャアッ!?
全身を震わせ、痙攣しながらその場に留まる。
シビレ罠にはまったのだ。
「これで、終わりだ」
ダークは回転斬りを放ち、ドスギアノスの首を落しにかかった。
血飛沫を上げ、頭を失った胴体がバランスを崩して倒れる。
こうして、半日かけた戦闘は、幕を閉じた。
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