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「!あんた、その武器…」
加工屋は、ダークの持つ武器に驚いた。
ダークの身長程ありそうな長く美しい刀身に、綺麗な紋様。
両手持ちの武器、太刀である。
手に怪我を負っている者が使うものではないと、加工屋も充分わかっている。
「怪我は大丈夫なのか?」
「順調に回復中だ。それより、防具が欲しい」
話を濁し、ダークはバトルシリーズを注文した。
初心者には手頃に使えて、一式揃えればスキルもつく防具だ。
素材無しで買えるので、今のダークには丁度いい。
「はいよ、サイズを測るから来てくれ」
加工屋に促され、ダークは店の奥へと入った。
ーーーーーーー
「よし、もういいぞ」
「あぁ」
違和感もなく、ぴったりに仕上がった防具を着てダークは満足気に頷く。
「密林に行くなら、マフモフは邪魔だものな」
「話が早いな」
「村は狭いからな…心配はないと思うが、気をつけてくれよ?」
ダークは、問題無いと小さく笑い、金を払った。
後は、村を出るその背中が語る。
必ず戻る、と。
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