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凍てつくような寒さが広がる。
辺りは猛吹雪で、前もろくに見えない。
そんな中を、一人のハンターが走っていた。
ダークである。
「さ、みぃ…無理…」
ホットドリンクを忘れた彼の結論はこうだ。
“走ればあったまるし、早く抜けられる”
現実は寒さと雪で足が動かず凍死寸前だ。
正真正銘のうつけ者である。
「なんで、こんなこと、に…」
頂上まで来たため、あとは半分、そう意気込み下山しようと駆け出す。
その時だった。
ゴアアアァァァァーーー!
モンスターの咆哮が聞こえた。
ダークは急いで辺りを見回す。
(ドドブランゴやフルフルじゃない……なんだ!?)
聞いたことの無い咆哮に困惑していると、突然空から何かが降ってきた。
慌てて振り向くと、見たことの無い竜がこちらを睨んでいた。
黄色と青のストライプに、獰猛な目と牙、発達した前脚。
その姿は大昔に存在した大型の爬虫類を彷彿させるものだった。
(ちくしょう…こんな時に…)
殺気を感じ、ダークは身構える。
その時、モンスターは牙を向き、ダークに襲いかかった。
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