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小鳥のさえずりが聞こえ、明るい日差しが閉じた瞼をつつく。
眩しさに顔をしかめながら微かに目を開ければ、木造の天井があった。
「ここは…」
「ポッケ村の、君の部屋だ」
ポッケ村。
そう聞いて、身体を起こす。
ベッドの肌触りを感じながら振り向くと一人の青年が立っていた。
服装を見た限り、ハンターらしい。
「あんたが、助けてくれたのか?」
「あぁ、たまたま見回りをしていたところ、君を見つけてな」
「そうか…感謝する」
立ち上がろうと手をついた時、左手に激痛が走る。
「つっ…」
「左手に打撲があった、しばらくは腕に負荷をかけない方がいい」
その言葉に、ダークはぞっとした。
腕の負傷、それは、ダークの得意武器である双剣が使えないことを意味する。
「…残念だが、双剣は完治するまでは使わない方がいいだろう」
「チッ…幸先わりぃ」
ダークは、けだるそうにベッドへ倒れこんだ。
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