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『淳にぃ助けて!!!』
『お前ら、なんで廉太郎担いでるんだよ?』
『話は後で…』
『とにかく『駄目だ!!!』
廉太郎を担ぐ晴喜と、代わってやろうと淳二が手をかけると廉太郎が叫んだ。その声に、その場にいた人たちが一斉に廉太郎たちの方を振り向く。
『何いってるのさタロちゃん?』
『……淳にぃは、…巻き込めれない』
『どうしたんだよ、お前ら?』
『ハルキ、急いで出ろ!!』
『え、な…なんで?』
『いいから!!』
『おい待て、廉太郎!!』
淳二が動こうとした瞬間、廉太郎は小さなハサミを淳二の影に刺した。すると、淳二は身動きが取れなくなった。
『ごめん兄ちゃん』
三人は急いで病院を出ていく。
『……あいつら』
淳二は諦めたのか、その場に座り込むと手のひらにヌルッとした感触に気づいた。
『……あの子たち、許さないわ』
刑事の中村が、頭からローションでも被ったように全身ぬるぬるの状態で淳二の隣に立っていた。
『れ、廉ちゃんどこいけばいいの?』
『……学校、学校に行こう』
『学校?またなんで?』
『今のおれたちが隠れられる場所ってそこだけだし』
廉太郎の判断のもと、晴喜と渚は自らが通う中学校に向かった。
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