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ピエロの言っている事が、本当に正しいとは限らない。
『明日には本当に動くんだろうな?』
《だっから、そう言ったじゃないの~レンタロウは話を聞かないね~》
言葉一つ一つ、イラッとさせるピエロを廉太郎は睨んでいた。
《ノンノンノン、そんな顔しないでよーん!!》
『したくなくてもしちまうんだよ』
《ボクのせいかい?》
『他に誰がいるんだよ!!』
《仕方ないなぁ~君たちにモウヒトツのプレゼントをあげよう》
光の中で、ピエロはゴソゴソと手を突っ込み物を探す動作をする。
興味深く三人はピエロを見つめる。
《探してるフリだけだから、実際物は出てこないよ》
テヘッと舌を出したピエロをぶん殴ろうと、廉太郎は拳を降り下ろしたが見事に逃げられた。
《ざんねーんでーし…ぐへっ》
ピエロは渚のパソコンから飛び出した瞬間、渚に首を掴まれた。
『プレゼントって、なに?もちろんぼくらに役立つものだよねえわ~?』
《…ッ…ナギサ…、目が笑ってないよー》
『アヒヒヒヒ、ピロちゃん弱いなぁ~!!』
晴喜の独特の笑い声が保健室に響く。
『それよりピロ、プレゼント早く出してくれよ?』
《……ナギサの手をどっけてくれたらね》
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