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『ピロちゃん消えたね』
『あの野郎』
『……どうするの?このままだと、ホントに殺されちゃうよぼくたち』
ラビはメモリアルケースのパソコンをしまい、ベッドに腰かける。
今は平気でも、敵はいつ現れるか分からない緊張感。三人はゴクリッと唾を飲み込んだ。
『廉ちゃんオレ…』
『ハルキ?』
『しょんべん行ってくる』
『……』
『だって、ずっと我慢してたんだよ!!やっべ漏れそう…ヒィ、行ってくる!!』
『バカハルキ』
晴喜は、股間を押さえながらバタバタと保健室を出ていき近くの便所に向かった。
『……緊張感のねぇヤツ』
『まったくだよ~』
廉太郎と渚は呆れながらも、緊迫していた空気が緩んだのか力が抜けて笑いあった。
『……な、なんでお前がいるんだよ!!』
用を済ませた晴喜は、便所から出たら刑事の中村が立っていた。
『アナタ一人なのね』
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