第二章:大学祭

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集合時間に少し遅れて、君が駅にやって来た。 少し焦って走ってくる君の姿。 僕はその瞬間君を見て 正直ドキッとしてしまった。 だって君は中学の時よりずっと 可愛くなっていたからだ。 「遅れてごめんね」 息を切らせながらそう言った君は、 ゆるくカールした肩までかかる黒髪を風になびかせて、 大きな瞳で僕を見上げた。 その時僕はきっと、 可笑しな顔をしていただろう。 だって可愛くなった君に どう接していいかわからなくなってしまったから。
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