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どれだけの時がたったのだろう…
私は目を覚ました。
「目が覚めたか」
側で声がする。
声がする方を見ると、綺麗な男の人が座っている。髪は長く、丁寧に一つにまとめている。
私は起き上がろうとする。
が…、
背中に激痛が走り、起き上がることができない。それでも、なんとか起き上がろうとする私を男の人は止める。
わたしは男の人をちらっとみる。
「無理をするな。背中を切られているんだ。」と言うと、もう一度きちんと寝かせようと手を伸ばしてくるが、私はそれを拒んだ。
なんとなく思い出す。父と母が殺されたこと。川の近くまで走った事…そこで、切られた事…
(何で生きているんだろうか…?)
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