プロローグ

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「王道転校生」 腐女子の従姉妹の姉ちゃんが、そう呼ぶ目の前のもじゃげ便底メガネの一見ヲタルックな少年。 名は瀬戸口空。 今は本田雄大という俺の数少ないノンケ友達と話している。 瀬戸口は従姉妹の姉ちゃんの言った通り、転校初日に学園案内をした生徒会副会長にキスされ、翌日には食堂で会長にベロチューされ殴ったあげく気に入られ、書記の双子を見分け、さらにはワンコ会計の心を開いた。 そこまで予想して、しかもそれが全て的中した従姉妹の姉ちゃんマジぱねぇと驚いたが、彼女曰く 「そんなの腐女子の常識よ。」 らしい。 そして彼女の予言は続く。 曰く、今瀬戸口と話している本田雄大が瀬戸口の代わりに親衛隊からイジメられながらも、ひょんな事から出会った不良クラスの頭に気に入られ、いずれは総受け?になるらしい。 正直、まさかと思った。あの平凡な本田が不良クラスの頭に?総受け?(総受けの意味は教えてもらった。)さすがに今回ばかりは外れると思った。 しかしもう一度言う。 腐女子の勘を、舐めてはいけなかったのだ。
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