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「本田もここまでくればうほうほだろうなぁ。」
「ん?なんで?」
「だってさ、不良クラスと生徒会に気に入られてんだろ?なんでもやり放題じゃねぇか。」
けどきっと本田はそんな事考えてない。本当に純粋だ。
(だからこそ人が寄るんだろうな。)
「なるほどな。して井上君や。悪いけどさっきの前言撤回。」
いつのまにか佐藤君の目つきが鋭くなっていた。
「さ、さっきのって?」
嫌な予感がする
「本田が可哀想ってやつ。生徒会様に気に入られてる時点ではい、敵決定、みたいな?」
「…佐藤君とりあえずその刃物を離そう。銃刀法違反だから、ね!そんでさっきのはその可能性があるってだけで俺の勝手な想像だから!お願い思い止まって!」
「…井上君がそこまで言うなら今日はやめとくわ。んじゃ俺生徒会様近くで拝んでくるな。」
そう言って佐藤君は生徒会を囲んでいる野次馬の中に混じって行った。
(佐藤君こぇ~)
俺はそろそろと一番後ろの席で爆睡している男の所に向かった。
「おい、中島起きろ。俺の話し相手になっておくれ。」
「んぁ?…嫌だ面倒くさい。」
「俺には今ノンケの安心感が必要なんだよ!」
「だぁら…うるせぇ…。これで我慢しやがれ。」
そう言って頭を撫でる中島
「…っっ!この男前!大好き!」
「黙れ。」
「…そんなお前も大好きさ☆」
照れなんか全く見せないむしろ嫌悪感を見せる中島に心底安心する。
(これが普通の男子高校生なんだよ!ノンケバンザイ!)
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