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最近、妙に会長が俺に優しいのは気のせいだろうか?
俺は今、空に呼び出されて生徒会室に来ている。
「で、でさ空。用ってなに?」
「ああ!雄大、こいつらの前でお前が良い奴だって証明してくれ!」
「……は?」
空曰く、生徒会の人達があまりにも俺の事を悪く言うので、ならば本人に来てもらい証明してもらおう。という事らしい。
(…そりゃ空が言ったからって信じねぇよ。てか信じたくない、か。だからってさぁ、俺呼ばなくても…)
周りの視線が痛い。
副会長、チワワ双子書記、ワンコ会計…それに会、長?
(あれ?会長は睨んでない?)
見ている事は見ている。
しかしいつもは突き刺すような目で睨んで来るのに、今日はその鋭さがない。
(…調子でも悪いのか?)
「雄大!聞いてんのか!?」
「え?あ、悪ぃ。でもさ空、証明ったって俺なにすれば」
「バカだな~雄大は!お前が良い奴な所を見せるだけじゃねぇか」
「……」
(それが難しいんだよ!!!)
「もういいじゃありませんか空。貴方には私が居るんですから。」
口を挟んで来たのは副会長の園原青(そのはら せい)。眼鏡が似合う綺麗なイケメンだ。
「俺は青も好きだけど、雄大とも一緒に居たいんだよ!」
「「だいじょぉぶだよソラ?僕たちはこの平凡君も好きだからぁ。一緒に居るのもだぁい歓迎!」」
(じゃあなんで睨んでんのかな?あんたら)
とんでもない嘘をついたのは双子書記、桜井禅と苑(さくらい ぜん えん)。
「本当か!?良かったな雄大!」
「あ、あぁ。」
「俺は…だい…嫌い。」
「!!?」
耳元でボソリと囁かれた嫌悪に満ちた一言。会計の龍崎凛(りゅうざき りん)。
「私も、嫌いですね。この屑が。」
いつのまに隣に来たのか副会長も小声で、しかしはっきりと言う。
握り締めた右手に、力が入る。
(俺が…っっ、何をしたよ!?)
胃が、キリキリと痛む
バン!
刹那、会長が凄い勢いで立ち上がった。
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