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「は!やべ行かねぇと!」
会長の言葉に驚きついボーッとしてしまって居た。
急いで生徒会室を出て生徒会の人達の2m後ろをついて行く。
空は会長に姫抱っこされて慌てふためいて居る。多分俺の事なんかもう忘れているだろう。
(自分で呼んどいて…)
空の事は嫌いじゃない。生徒会から俺の事をどれだけ悪く言われても、俺は良い奴だと言ってくれる。親友だと言ってくれる。
(けど、少しは考えて欲しい)
自分の発言が、俺を傷つけているなんて空はきっと夢にも思っていないだろう。
けど、好きではない相手にでも、正面から嫌悪されるというのはキツイ。
(あぁ、また胃が)
下腹部をおさえる。ここのことろ、痛みの頻度が多くなって来ている。
(まじで医者、行こうかな…)
そんな事をボンヤリ考えていると
「何してんだよ雄大。ほら、こっち来いよ!!」
その大きい声が、耳を痛めつける。
その純粋な笑顔が、心臓を切り刻む。
「雄大?大丈夫か?顔色悪いぞ?」
返事をしない俺を怪しく思ったのか近づいて来る空。
(あぁ、そうだ…)
「雄大?」
ふと、何かが切れる音がした。
「空、悪ぃ」
「え?」
いつのまにか、俺は右腕を振りかぶっていた
「「「「「空(ソラ)っ!!」」」」」
しかし、俺の拳は空に当たることなく止められた
「はいストップ。」
この声の主、不良クラスの頭こと、関哲也によって。
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