第一章

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「は!やべ行かねぇと!」 会長の言葉に驚きついボーッとしてしまって居た。 急いで生徒会室を出て生徒会の人達の2m後ろをついて行く。 空は会長に姫抱っこされて慌てふためいて居る。多分俺の事なんかもう忘れているだろう。 (自分で呼んどいて…) 空の事は嫌いじゃない。生徒会から俺の事をどれだけ悪く言われても、俺は良い奴だと言ってくれる。親友だと言ってくれる。 (けど、少しは考えて欲しい) 自分の発言が、俺を傷つけているなんて空はきっと夢にも思っていないだろう。 けど、好きではない相手にでも、正面から嫌悪されるというのはキツイ。 (あぁ、また胃が) 下腹部をおさえる。ここのことろ、痛みの頻度が多くなって来ている。 (まじで医者、行こうかな…) そんな事をボンヤリ考えていると 「何してんだよ雄大。ほら、こっち来いよ!!」 その大きい声が、耳を痛めつける。 その純粋な笑顔が、心臓を切り刻む。 「雄大?大丈夫か?顔色悪いぞ?」 返事をしない俺を怪しく思ったのか近づいて来る空。 (あぁ、そうだ…) 「雄大?」 ふと、何かが切れる音がした。 「空、悪ぃ」 「え?」 いつのまにか、俺は右腕を振りかぶっていた 「「「「「空(ソラ)っ!!」」」」」 しかし、俺の拳は空に当たることなく止められた 「はいストップ。」 この声の主、不良クラスの頭こと、関哲也によって。
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