4753人が本棚に入れています
本棚に追加
「いや~すんげえ修羅場だったな中島よ。読者様俺らの事忘れてんじゃね?てか関様かっこよす!俺、アレ本田の立場だったら確実に惚れてるな。にしても本田から手ェ出すとは驚いたぜ。俺また我慢すると思ってた。」
先ほどまでうるさかった食堂の入口を眺めながら感嘆まじりに言う。
「お前いっぺんに喋り過ぎ。まぁ雄大も男だかんな。やるときゃやるよ。」
「へぇ…。んで俺ね、もう二つ驚いた事あんの。」
「?なに」
「一つ目、中島が助けに入らなかった事。なんだかんだ言って本田のことすげぇ大事にしてるくせに。」
「まぁ、確かに俺がアレを止めることも出来た。けどそれじゃあなんの解決にはならない。」
「?」
「なんの権力も持たない俺が一度助けた所で雄大がイジメられてるという問題は解決しない。何かしらの権力を持った奴じゃねぇと意味ねぇんだよ。」
「成る程な。やっぱお前本田大好きだな?」
「……。で?二つ目は?まぁ、大体予想付くけど。」
「話題変えんなよ…。多分その予想合ってんよ。会長本田の事好きなの?!」
「そうだとしても別にいいんでねぇの?その分雄大の負担も少しは減るだろうし。」
「だよなぁ。」
しかし俺は今本田の事を考えて居るわけでは無かった。
(やっぱり不良の頭は落としてたな…。そんで会長…。これが総受けの第一歩って訳ね。)
「やっぱすげぇな姉ちゃん。」
頭に浮かぶは春休みにあった従姉妹の姉ちゃんのにやけた顔。と、この前電話で話した時の彼女の言葉
(そろそろ、その時期かな。)
『あんたの顔なら大丈夫だと思うけど、もしその本田って子が総受けになり出したらその子から離れなさい。』
そこで俺はどうしてと聞いた。
『平凡って言うのはね、王道学園じゃ8割がた巻き込まれんの。あんたそんなの嫌でしょ?』
(もちろんそうだ。)
だから、俺は決心した。
最初のコメントを投稿しよう!