モロヘイヤ、先生と談笑する

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 私は何にも悪いことしてないのに。おかしい。理不尽。耐え切れません。 「先生」 「なんだよ」 「私、もう実家に帰らせてもらいます」 「実家の自室の更には寝床の上に座ってた奴が何を言ってやがる!」  むんず、と先生に腕を掴まれて部屋から連れ出されてしまいました。  10畳のマイルーム。私のマイルーム。びた一文払わなくても追い出される事なんてない。  最高……! 「先生、私はこの今の生活を手放すつもりはありません」 「いいから早くリビングに来いよお前は! ほら、部屋から出るぞ」 「先生、ニートという職業についての質問を二三してもよろしいですか?」 「あれは職業じゃないよ!? モロヘイヤお前、何ちょっとそれも立派な選択肢なのよみたいな顔してんの?」  それならそれで。私がニートでも、先生は私に変わらぬ愛で……。 「言っとくけど、お前がこれ以上の自堕落を望むようなら、私はお前の回路を停止させるからな?」  ……。  つまらない。  狭い廊下を抜けて、吹き抜けになっている入り口を抜けると、そこにあるのはキッチン。  入ってすぐ。正面に見えるのは薪がくべられて真っ赤な火がゆらゆらとゆれる暖炉。 「早くご飯を済ませなさい。今日はお前に用事があるんだから」 「私には私の予定があるのです。そんな急に一方的に理不尽な感じに先生のワガママを押し付けられては困ります」 「ひどい言われ様だな」  先生が私の方をじとりと睨んできます。室内の湿気同様に、ジメジメしてしみったれた顔ですね。
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