モロヘイヤ、先生と談笑する

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 ずかずかと食卓に闖入してきた先生は、指先を私の顔の前でふりふりしながら声をあらげてきます。 「私が見てなきゃ何も言うことを聞かないな本当に!」 「お言葉を返しますが」 「嘘だろおい、返せる言葉が何かあるのかよ!?」  ……。  返せる言葉なんていくらでもありますよ。  私の人工知能をなめないでいただきたいですね。 「チョベリバ」 「まさかの!」  先生が頭に手を当てて天を仰ぐ。何をそんなに嘆き悲しむ事があるのです? 「先生」 「んだよ?」 「つまりは皿洗いは免除、と。そう言いたいのですね?」 「すげぇなお前、真顔な所がまずすげぇよ」  先生の目が、というか、立ち上る空気が赤くなった気がします。  これは少し……、ふざけすぎてしまったかも知れませんね。
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