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あ、そうだ。
手ぶらで部屋には戻らずに、長時間に及ぶであろう模型作りのお供を持って行った方が良いと私は判断しました。
「先生、ついでと言ってはなんですが、私にミルクチィーを作ってくださいませんか」
「ついでっておま……、皿洗いにプラスアルファとかおま……」
「ミルクチィーミルクチィー」
「腕を掴まないでくれ、それにお前はミルクティなんて飲めない体……。ああなんて事だ、失敗だ。この子はもう歴代史上最高の失敗作としか」
先生ったら。
私を見る目が潤んでいますよ?
この感じなら、先生が私にミルクチィーを淹れてくれるのは時間の問題。
それならば戻りますか、我が城に。
「では、私はこれにて」
「ああ……、私は時間と大金を投資して、単なる純真無垢な引きこもりを作ってしまったとでもいうのか」
去ろうとした私の腕をむんずと掴む一本の手。
先生ったら。
「まだ何か私に用事でも?」
「“まだ何か”って一つも用事をこなしてないくせに何だ!」
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