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私は、ゆっくりと洋平さんの手の中で輝く小さな箱のリボンをほどく。
大きく深呼吸をして箱を開けると…
「っっ!!!!!!!!」
「…無理を言って、有名な宝石店に創らせたんだ。
飛行機の中で、しばらくサクラと連絡が取れないと気づいて、かなり焦った…どこかの誰かが、サクラに何かしないか。
サクラが泣いてないか。
俺のサクラに対する愛を不安に思っていないか…
不安で、怖くて仕方なかった…」
「サクラさん。洋平は、本当にずっとあなたの事を気にかけていて、そのプレゼントも、あなたがもしも心変わりしていても、取り戻す為に自分でデザインしたんですよ。」
社長が、洋平さんに似た優しい笑顔を見せる。
「洋平さんが…デザインを…?」
「…初めてだって言われたよ。
“桜の花をモチーフにしたピンクダイヤモンドの指輪”なんてな。」
「……イヤです。」
私は、笑いを堪えながら答えた。
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