始まり

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おどろき、反射的に荷物を投げ出し、革靴の持ち主を探す と、洗面所から、ブォォ・・・というドライヤー独特の音がした 洗面所に飛び込むとそこにはせかせかと髪をとかす、父こと、家光の姿が 『お父さっ「おぉ里菜、久しぶりだな、急いで支度をしろ」・・・』 それが数ヶ月ぶりに会う一人娘に対する態度か💢💢 また鏡に向かいはじめた父に対して呆れつつも問いかける 『なんで支度なんかするの?これから夕飯作るのに・・・』 「悪いが夕飯は外に行くぞ、里菜、おまえに合わせたい人がいるんだ」 普段おちゃらけている父が急に真剣な態度になり驚く そのまま部屋に追いやられ、仕方なく着替えを済ませるも、父のダメだしにより、更に8回程着替え、やっと今の白いワンピースに落ち着いた 『なんで食事くらいでこんな格好・・・』 普段しないような格好に私がむすくれていると 「そんなこと言うな、人間は一にも二にも第一印象が大事だからな」 いつになく上機嫌で心なしかソワソワしている父 「さ、いくぞ」 といって乗り込んだのは私の身に覚えがない黒い車 外車なのか左ハンドルで、いつもの軽自動車と違い、馴れない感覚から違和感に襲われた 戸惑う私を尻目に父は車を発進させた
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