淡い気持ち

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今は昼休みで、俺達のいる教室内もざわざわとしている。 「全く…ボーッとして何処を見てんだよ…」 そう言うと翔は一番左前の席から俺の見ていた方を振り返った。 「次は世界史だぜ?時間割りくらい覚えろよ」 「あ、ああ、そうだな…」 俺が返す言葉に詰まった訳、実は俺が見ていたのは翔が目を向けた時間割り表ではない。 …時間割り表は後ろにある黒板の中心辺りに張ってあるのだが、俺はそのもう少し手前を見ていた。 後ろから二番目の席に座る女の子、十川 華(トガワ ハナ)だ。
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