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2-5
瞬間、玄関の扉が開き、少ししわがれた老女の声がした。
「ああ、もう、やれやれだよ」
「お義母さん、お帰りなさい」
「この季節に日を指定して約束なんかするもんじゃないねえ。おや、お客さんかい」
「あ、お邪魔してます。お隣のセリューナです」
「天の娘かい。何てタイミングだろうね。おやーあ」
老女は目ざとくセリューナの作品を見つけてしまう。
「なんと独創的な形をした」
「言わないでくださいー、自分でよくわかってますから」
かかか、と老女は快活に笑い飛ばす。
「まあ、こんなのは物が入りゃいいんだよ。あたしも若いころは爺さんにそう言ってなぐさめられたもんさ」
「わー、いい人と結婚されたんですね」
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