1 拒絶

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2-3 「昔はそうだったと言うわ。でも嫁やら婿やらいろいろ混ざってね、でも私たちの一族は能力主義だから、他族出身でも実力さえあれば出世していくのね。そういう人だけ区別するのもおかしいから、習慣がそのまま残ってしまったんじゃないかしら」 「でもレインさんは……」  イザエラ族にいた、というだけで、一族の人たちから疑いの目で見られていた。 「彼はね、一族のやりどころのない怒りを一身に受けていたのだと思うわ。みんな本当は、わかっているのよ」 「アルスさまのために、矢面に立ってたの、かあ」  びよん、と草蔓をはじく。  どんなに強く曲げられても折れることのないしなやかさは、いついかなる時も冷静さを失わずに笑んでいるレイリューンを思い起こさせる。 「セリューナさんは長を、長、とお呼びしないのね」 「あ。あー、言われてみれば」
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