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♪~
携帯から流れる騒々しい着信音に安眠を邪魔されて、イラつきながら電話にでる。
まだ7時まわってないんですけど。
「…もしもし」
《わーお。めっちゃ不機嫌。おはよう、七》
悪びれもなく楽しそうに答える声の主。私のことを「七」と呼ぶのも、こんな恒例のように早朝から毎朝電話してくるのも、あいつしかいない。
「松下、今何時だと思って?」
《俺の勘違いじゃなければ、6時15分かな》
さわやかに笑い、それにしても、と松下は続ける。
《よくワンコールで取ったね。七、朝弱いのに》
そこまでわかっていて、早朝に電話してくるあたり、松下は相当性格悪い。
《ああ、俺のこと好きだから?》
「調子に乗るな、馬鹿」
これだからお調子者は…とため息を着いたのもつかの間。
《でも、そんな馬鹿に首席を奪われたんだよね、次席の瞳ちゃん?》
…本当、性格悪い。
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