7人が本棚に入れています
本棚に追加
「あはは、気にするな気にするな!! あれはきっと『そろそろ行動しろ』っていう天からの言葉だったんだよ」
レオは笑いながら、ソールの近くに座った。
「お前の両親には本当に世話になった。あの二人が魔物に襲われ亡くなった後、ソールは一人で暮らし始めた。家を追われてここに住み着いた。俺は、恩を返したいんだ。この程度のことで、ソールを嫌ったりしないさ」
「本当……?」
少し潤んだ瞳でレオを見上げるソールは、どこか不安げだった。
レオが居なくなったら自分はどうすればいいのか、と考えていた。
「ホント。だから、一緒に行かないか?」
「え?」
「だから、危険な旅になるけど、一緒に行かないかって言ってるんだ。ソールは俺が守るから」
それを聞くと、ソールはポロポロと涙を流した。
「行ぐっ!! おじさん……レオにづいでいく!!」
「よし、よろしくな!」
レオがニカッと笑って、ソールの頭をなでた。
ソールも泣きやみ、はにかんだ。
しかし、招かれざる客は付き物らしい。
「獅子座のレオ!! 大人しく縄につけ!」
最初のコメントを投稿しよう!