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ふわっと柔らかいものに受けとめられた。 優しくて知っている匂いがしたから、その人が誰か分かって笑みが零れる。 「海麗ちゃん...」 「毎日追われてて大変だね、久遠君」 可愛い笑顔に見惚れていると後ろから声が聞こえてきた。 「おい!毎日ズルいぞ!お前等ばっかり独占しやがって!」 「そうだそうだ!」 その怒りの声にも動じず、海麗ちゃんは人差し指を立てて言った。 「久遠君に逃げられてる時点で嫌われてるの分からないの?久遠君じゃなくて女の子を追いなよ。まあ、どうせ逃げられるだろうけど」
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