プロローグ

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動物達は解っていた、神様の様子がおかしいと思った時から… 神様はもうこの世から居なくなることが 「皆、私と契りを交わさないか…?。我らの別れを今ではなくなるように…」 神様は皆の姿をそれぞれ目に写しながら言った 互いの目は涙で滲んで視界がよく見えなくなっていた 「契りを交わせばいつか必ず逢える…巡り逢いが我らを引き寄せてくれる」 “……本当にそのような日が訪れるのであれば…” と、最初に応えたのは子だった そして、丑寅…と皆が子の言葉に頷いた 「ありがとう、優しい“十二の神”…皆が逢えるまで私はずっと見守っています……君達の中で…」 神様が言い終えると光が神様を包んだ その光は小さくなり、人魂の大きさになると十二に分裂して動物達の中に入った ―これは神様の契りの証 そして、神様の居ないこの世界を護る加護の力でもある 十二の神は約束をした どんなに長くかかっても必ず皆と巡り逢おうと 例えどんなに生まれ変わっても、神様の契りがある限り…
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