第2章 君との別れを

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ていうか、このまま通話状態を続けていてもらちが明かないというか、なんか怖いです。 「あの……き、切っていいですかね」 『好きにすればいいんじゃない?』 「そうですよね。じゃあ失礼して――って、ちょ!?」 『いやぁ、朝から河井さんの声が聞けるなんていいねぇ。思わず聞き入ってしまったよ』 や、やっぱり反応楽しんでいた! つっこもうとしたが、今から彼……斎藤くんにお願いをするわけだから我慢をした。 いつまで耐えられるかわからないけど。 「じ、実は斎藤くんにお願いが……」 『啼かせてほしいの?』 「……」 だ、だめだ真緒落ち着くんだ! 「きょ、今日か明日暇ですか?」 『まあ暇だけど……』 や、やった! 私は誰も見ていないところでガッツポーズをした。
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