第2章 君との別れを

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「試着室はあっち。着てみなよ」 「うんっ」 私は試着室に入って、カーテンを閉めた。 ……あ、そうだ。 「覗かないでくださいね」 「まさか。河井さんの覗いても楽しくないからしないよ」 なんかちょっと引っ掛かるけど……まあ、いいか。 私は斎藤くんに渡された服を着て、肩のところにある紐を首の後ろで結んだ。 そしてスカートを履いて、鏡を見てみると、いつもとちがう感じの私。 大人っぽいかも。 私はカーテンを開けて、斎藤くんに見せてみた。 「どうかな……」 「ああ、いいんじゃない?」 「えへへ」 「似合ってるよ。河井さん」 なんだか真面目な感じで斎藤くんに褒められると、すごく嬉しいな。
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