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私は振り返る。
屋上の入り口の所に茶色の髪をした男の子が立っていた。
男の子は眩しそうに手をかざしている。
――すごく綺麗な顔……ネクタイの色からして多分、2年生だと思う。
身長は“あの人”より少し高いくらいかな……?
そんなことを考えていたら、先輩がこちらを見、目があってしまった。
「――あ」
「えっ……」
すると先輩はにっこりと微笑んで、屋内に入って扉を閉めてしまった。
それと入れかわりに綾翔が屋上に入って来て、片手にパンを抱えながらこっちに向かって歩いてくる。
「お待たせ」
そう一言だけ言って無邪気な笑顔を見せた。
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