第2章 君との別れを

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そういえば、斎藤くんの無表情と笑った顔しか見たことないなぁ。 斎藤くんの笑顔、怖かったり優しかったりするのに、どこか冷めた感じで影があるんだよな。 「何か食べたかったりします? ほら、もうお昼だし」 「なんか女の子におごられるのって微妙だけど……まあ、今日はお言葉に甘えるか」 斎藤くんは私が持っていた服が入った紙袋を手に取った。 「えっ、いいよ自分で持つ!」 「いーの。持たせて」 「う……うん。ありがとう」 本当……優しいんだかドSなんだかわからないんだから。 「もうお昼だったっけ。じゃあ何か食べようか」 「うん!」 私たちはお店を出ると、太陽は真上にあって、お昼を表していた。
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