第2章 君との別れを

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斎藤くんはよくここに来るのか、この辺りに何があるのかを把握しているようだった。 私は斎藤くんより一歩後ろを歩くようにしてついて行った。 「河井さん。何が食べたい?」 「んー、お腹に入ればなんでもいいかな」 「雑食なんだね」 え、あれ。 なんか前にも誰かに言われた気がするのですが。 しかも雑食って……言い方。 「ファミレスみたいな感じ? それともバーガー系?」 「あ、最近バーガー系食べてないかも」 「じゃ、近くにあるからそこにしようか」 そういえば、なんかあまり斎藤くんにいじめられてない気がする。 なんか普通の斎藤くんって……斎藤くんじゃないみたい。 「あ」 私は不意に思ったことを斎藤くんに聞いてみた。
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