1449人が本棚に入れています
本棚に追加
すると、パッと手が離れた。
「ああ、正解があったから今回は見逃してあげるよ」
「ま、まじですか!」
だけど斎藤くんの笑顔は恐ろしいままだった。
斎藤くんは私の腕を引っ張ってお店の中に入っていく。
連れ込まれていく感じで。
二人で注文をして、バーガーとジュースとポテトを受けとると、窓側のいい席を見つけて座った。
「あ、あの。どれが正解だったんでしょうか」
「……」
斎藤くんは私の声なんか聞こえていないかのようにバーガーの包みを開けていく。
そして、食べ始めた。
「あの……すみません。可哀想な頭のこの真緒にどうか教えて貰えませんでしょうか」
「……」
なんでだろう。
斎藤くんの沈黙ってすごく怖い。
最初のコメントを投稿しよう!