第2章 君との別れを

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すると、パッと手が離れた。 「ああ、正解があったから今回は見逃してあげるよ」 「ま、まじですか!」 だけど斎藤くんの笑顔は恐ろしいままだった。 斎藤くんは私の腕を引っ張ってお店の中に入っていく。 連れ込まれていく感じで。 二人で注文をして、バーガーとジュースとポテトを受けとると、窓側のいい席を見つけて座った。 「あ、あの。どれが正解だったんでしょうか」 「……」 斎藤くんは私の声なんか聞こえていないかのようにバーガーの包みを開けていく。 そして、食べ始めた。 「あの……すみません。可哀想な頭のこの真緒にどうか教えて貰えませんでしょうか」 「……」 なんでだろう。 斎藤くんの沈黙ってすごく怖い。
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