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私は音をたてないように包みを開いていく。
なんか音を出してはいけない雰囲気だったから。
「あの……いや、えと」
「河井さんさあ。なんていうか。酷い子だよねえ」
「すすす、すみません!」
斎藤くんは片側の横髪を耳にかけると、頬杖をついて私をじっと見てきた。
「“れいや”だよ。斎藤怜也」
「えっ……」
そういえば……なんかそんな気もするような……しないような……。
「な、なんかすみません」
「まあいいよ。これで覚えたでしょ」
「はい」
斎藤くんはニヤリと笑い、そしてジュースを飲んだ。
そっか怜也くん……。
でも、なんかそんな感じだよね。
カッコイイ容姿にはぴったりな名前だと思う。
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