第2章 君との別れを

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窓の外を見ると、女の子たちがこっちを見てひそひそと話しているのが見えた。 道行く女の子はちら見をしていく。 うわあ……多分斎藤くんのこと見てるんだよね。 斎藤くんは気にしてない感じだし……あ、もしかして。 “まあ俺の顔なら当然だし” とか思ってたりして。 「どうしたの河井さん」 「え、あ……女の子たちみんな斎藤くんを見てるなぁと思いまして」 「ああ。人の顔見てうざいよねなんか」 い、意外に嫌がってるのかな。 斎藤くんみたいな顔だったら女の子なんかよりどりみ取りなんだろうな。 「斎藤くん、よく告白されるでしょ」 「まぁ……」 「今年は何人に告白されました?」 「覚えてないな」 う、羨ましいかぎりです。
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