第2章 君との別れを

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学校が見えてくるにつれて、心臓の音が大きくなっていく。 告白のイメージトレーニングもした。今日はオシャレもした。笑顔もばっちり。 ――怖い。 でも前に進まなきゃ何も始まらないし変わらない。 角を曲がると、学校の前に立つ先輩の姿があった。 その瞬間ドクンと身体が熱くなる。 「せ、先輩!」 私は先輩に駆け寄る。 すると先輩はこっちを振り返り、にっこりと微笑んだ。 「おはよう真緒ちゃん」 「おはようございます!」 先輩は「じゃあ行こうか」と言って、歩き出した。 私は先輩についていくようにして歩いた。 先輩が前にいるだけで、すごく、どきどきする……っ。 こんな感じで……告白なんか出来るのかな。
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