第1章 最後の思い出

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 その後お昼を食べ終わった私たちはしばらく屋上にいることにした。 「はあ……男子たちは元気にサッカーやってるねぇ」 「だから?」 「男子ってみんな活発なのに私の幼馴染さんは校則破ってゲームをしているなんて……」  学校にゲームを持って来てはいけないというルールを破って、綾翔は普通にゲームを持って来ている。  そしてお昼を食べ終わると必ずここでピコピコとやっているんだよね。 「綾翔はスポーツとかしないよね。でも運動神経いいとか」 「ま、運動部に入ったクセに運動音痴の真緒よりはいいよな」 「むっかー。そうやって意地悪言うと斎藤くんに昔の恥ずかしい写真見せちゃうんだから!」 「お前……」  斎藤くんというのは、綾翔とよく一緒にいる友達の男の子で、さっき言っていた“あの人”の正体だ。  私にも……ま、まあ優しくしてくれるし、顔は結構かっこいい……んだけど……。
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