第2章 君との別れを

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それから私たちは、お昼過ぎまで辺りのいろんなお店に入っては見て回った。 そんな中の先輩の小さな仕草や優しさにキュンとなる場面もあったわけで……。 会ったばかりで何も知らなかった先輩のこと、少しずつではあるけれど、わかってきたような気がする。 ますます先輩のことが好きになっていくようだ。 「そろそろお昼だね。じゃあ何か食べに行こうか」 「はいっ」 「近くのビルに美味しいレストランがあるらしいよ」 先輩は携帯を手にしながらにっこり笑った。 どうやら調べてくれたらしい。 「ホットケーキとかありますかね。私ホットケーキが食べたいですっ」 「あると思うよ。ホットケーキか……真緒ちゃんは女の子だね」 「え、いやそんな……」 先輩、もっと私が女の子だって意識してください……。 そして……。
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