第2章 君との別れを

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「ああ、あそこがいいかな。ほらホットケーキとかあるよ」 「あ……はいっ」 私たちは高いビルに入り、エレベーターで上まで上ると、レストランのウィンドウ前でホットケーキがあるのを確認していた。 中に入ると黒いエプロンを身に付けたウエイトレスさんが笑顔で迎えてくれた。 今はお昼時なのか、店内は少々賑わっていた。 「いらっしゃいませ。二名様でよろしいですか?」 「はい」 「では、こちらへどうぞ」 ウエイトレスさんに案内された場所は、店の奥で窓側。 この見渡しがいいかと聞かれると辺りは高いビルばかりなのでいい眺めとは言えない。 下を見ると車や人が道を行き来していて、そして小さく見えた。
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