第2章 君との別れを

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――帰り道。 すっかり陽が傾きあたり一面綺麗なオレンジに染めている。 電線の上には怖くなるくらいのカラスが止まっていて、一斉に飛んでいく。 私はバスを待ちながら、そんな光景を見ていた。 「真緒ちゃん、今日はありがとうね」 「あ、いえこちらこそ」 あれから、ご飯を食べ終わった私たちは再び街を散策して、いい頃合いを見て引き返して来たのだった。 ホットケーキはバターとカラメルがいい感じに絡まって申し分なかった。 先輩がニコニコとしている中、私は本来の目的である告白をどう伝えるかに悩んでいた。
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