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「今日はありがとう。楽しかったよ……またよろしくね」
「あ、はい! こちらこそ」
途中まで帰る方向が一緒なようなので、私たちは並んで歩いた。
「僕は学校の近くに家があるんだよ」
「学校に近いなんて羨ましいです」
いくらでも寝坊ができちゃう!
私なんか学校が遠いせいで、早く起きなければならない。
もちろん、寝坊なんかしてしまったら一発で遅刻になってしまう。
「真緒ちゃん、じゃあ僕はこっちだから」
「あ、はい」
先輩は一度にっこりと笑うと、片手を軽く上げて、私に背中を向けて歩き出した。
――言わなきゃ。
「あ、あの! 先輩!」
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