第2章 君との別れを

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こうやって付き合えることになると、なんでさっきまで悩んでたんだろう。すぐ告白しとけばよかったなんて思いまで出ちゃう。 そのくらい私浮かれてるんだ。 「じゃあ、またね真緒ちゃん。またメールするから」 「はいっ!」 「また……どこかに行こうね」 そう言うと、先輩は私に軽く手を振って、今度こそ歩いて行ってしまった。 私はしばらく先輩の背中を見て、それから家に向かって歩き出した。 生まれて初めての彼氏だ。 どうしよう、嬉しくて口元が緩んじゃうよ……! ……あ、そうだ明日は綾翔が来るって言ってたし、自慢してやろう。 綾翔まだ彼女出来たことないし。 ――明日から本当の意味での私の人生の転機が訪れる。
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