第2章 君との別れを

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お互いに用意した色んな具材で今日はお鍋をするらしい。 「ていうかさ。この真夏にお鍋ってどうなの?」 「あ? 別に普通じゃね」 「いやいや! お鍋って普通は冬のものでしょ」 「ばっかだなお前。暑い時に食う鍋がいいんだろ……って母さんが言ってた」 綾翔もお鍋が嫌なのか、ため息をついて、元気に準備をしている母親ツインズのことを見ていた。 今日は汗だく覚悟しなきゃ……。 「あ、そうだ蛍いる~? ……あら? 真緒、お兄ちゃんはいないの?」 「まだ大学なんじゃないの?」 「あら……じゃあ、真緒と綾くんにお願いするか」 そう言ってお母さんは、私にお金の入った財布を渡す。
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